美の達人・橋本日登美さんの

「今目指したい、〝ムード美人〟の作り方」

大人に欲しいのはムードのある美しさ、美人の気配。
今の自分の顔にいちばん映えるメイクを知って、
1日の中にハッとさせるほど素敵に見える多くの瞬間を。

美容ライター

橋本 日登美さん

メイクアップからボディ&スキンケア、美容医療まで幅広いジャンルの記事を担当。最先端のトレンドをわかりやすく、取り入れやすい形で伝えることを信条に、講談社「VOCE」「FRaU」、集英社「Marisol」、宝島社「otona MUSE」「In Red」「リンネル」等、多くの女性誌で執筆をする他、メイクイベントへの出演、メイクアップアーティストの美容書籍の編集や広告リーフレット、リリース制作なども手掛けている。

 美容業界の先輩が「素敵な大人こそ、美しい」と話しているのを聞いた時、すごくいい表現だなと感じたと同時に、美しさを作る素敵さを持った女性って、どんな人なんだろう?と真剣に思案しました。ずっと可愛らしさを持っている人も素敵だし、透明感を損なわない人も、もちろん素敵。そう考えるうちに、素敵さにはいくつものバリエーションがあるけれど、すべてを網羅し、美しさと連動できるのは”ムードのある女性“との結論に至りました。

たとえば、ごく若い子に対し、目がパッチリしていて可愛いね、ということはあっても”ムードがあるね“という褒め方はあまりしません。逆に、大人の女性を褒める時は”ムードがある“と讃えることも多々あれば、言われて喜ぶ人も多いのではないでしょうか。これこそ、大人の美しさを決める、大きな基準です。なぜなら、ムードはメイクと表情の絶妙な調和で生まれるものだから。笑顔が柔らかくなったり、見つめるまなざしに深みが出てきたりする、さまざなな大人の経験を美に昇華してこそ、漂わせることができるからです。

パーツの造作に関わらず、誰にでも生み出すことができるのも大いなる利点。そもそもの目鼻立ちではなく、表情との呼応によって生まれるその特権を活用して、まずは1日の中にムードが溢れる瞬間、すなわち美しく見えるハッとさせる瞬間をできるだけ多く作れるメイクを研究してみませんか。たとえば、ふっと下を向いた時のまぶたの輝きや、仕事をしている真剣な横顔の目尻に見える凛々しいアイラインというように、その時々の顔をより美しく際立たせてくれる、今の自分にいちばん映えるメイクを。

 女性にかける言葉に、ずっと変わらないね、というのがありますが、これは必ずしも褒め言葉ではありません。若いという意味と捉える場合もありますが、むしろ、ずっと同じ=美しさが更新されていないという意味でもあり、本当の理想はキレイになったと言われ続けること。だから、昔の顔に標準を合わせたメイクではなく、今の自分に映えるメイクを知ることはムードのある美人になる第一歩。不思議なことに、ムードで美しさを漂わせていると、いつしかリアルに美しい人として認知されるようになり、美しさが増幅するものです。

ファッションやヘアスタイルなどで憧れの人の真似をしていると、なんとなく感じが似てくるように、見る相手にも自分自身にも感化する。それがムード美人の最大の魅力であり、今目指したい美しさの形です。

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