SOCIAL GOOD


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UNITED ARROWS green label relaxingユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング

ユナイテッドアローズの中でも、キッズラインを有するブランドとして
サステナブルにもいち早く取り組んできた<UNITED ARROWS green label relaxing>。
長く続けてきたブランドだからこそ分かる、ファッションとサステナブルのバランスや、
周りを巻き込む“GREEN PEOPLE”プロジェクトについてレポート!

お話を伺ったのはこの方

田中安由美UNITED ARROWS green label relaxing
Ayumi Tanaka

2008年入社。<タナカーナ>も手掛ける<UNITED ARROWS green label relaxing> ウィメンズディレクター。毎日の生活にリアルに紐づくブランドで働きたいと入社。「好きなことを仕事にしたので毎日が楽しい!」というハッピーなマインドの持ち主。

ユナイテッドアローズの中でもファミリー層に向けたブランドとして発信

「ブランドがスタートしたのが1998年。当初から、レディス、メンズ、キッズと3カテゴリーあって、ファミリー層に向けたブランドとして立ち上がりました。“Be happy”をコンセプトに、ココロにいいオシャレな毎日を提案しています。なので、ららぽーと、ラゾーナとは親和性が高いですね。都心のお客様とはまた違い、地域に根付いているからでしょうか。皆さん、家族や仲の良いお友達と、リラックスした素の状態でお店に来てくださっている気がします」

“22世紀の子どもたちへ”社会や環境についての取り組みもいち早くスタート

「キッズラインを有するブランドとして、22世紀の子どもたちへより良い未来を、豊かな地球を残していくことが大切だと思っています。そんな信念のもと、私たちは、サステナブルについてもいち早く取り組み、継続しておこなってきました。SDGs(持続可能な開発目標)がとりざたされるようになってから、改めて、今までの取り組みを、『SOCIAL(ソーシャル)=社会』、『EARTH(アース)=地球』の2つに分類し、よりわかりやすく発信できるようになりました。ソーシャルですと、認定NPO法人フローレンスと組んだ『KIDS 1% Charity』。ゴールデンウイークやクリスマスシーズンにおこなわれる、キッズアイテムの売上の1%を寄付するというチャリティに参加したこともあります。こちらのこれまでの支援額は500万円を超えています。また、被災地支援の『東北コットンプロジェクト』や地域活性を狙ったイベントにも賛同してきました。アースなら『1% for the Planet』。特定のアイテムを購入すると、売上の1%を森林保全に取り組む団体に寄付するというものや、リサイクルダウンに関するプロジェクト『Green Down Project』などもあります」

もっと広げたい!“GREEN PEOPLE”とサステナビリティの輪

「いま、私たちが目指しているのは、私たちの取り組みをもっとお客様に知っていただき、この輪を広げること。自分たちが取り組みに参加するだけではなく、その先にいらっしゃるお客様も巻き込まないと大きな目標は叶えられない。そこで、私たちの信念に賛同してくださる方々を、企業や団体も含めて“GREEN PEOPLE(グリーン ピープル)”と呼び、その輪を広げていこうとしています。自分たちから発信して、企業や団体、お客様を巻き込んでいくような求心力のあるブランドを目指します」

明確な基準のないサステナブル。お客様への周知が難しいのが悩みどころ

「お客様にどのようにPRをしていくのか。それが一番難しいと思っています。というのは、サステナブルや環境への配慮って、明確な基準がないんですね。だから、オーガニックコットンから作られた商品ですよ、とか、リサイクルポリエステルですよ、っていうのがあっても、どこまでをサステナブルとうたっていいのか分からない。お客様に誤った認識をお伝えすることのないように、会社として一つひとつ確認しながら進めている状況です。私たちの中ではサステナブルなのに、お客様に大々的にアピールできないもどかしさがありますね。そんな中で重宝しているのが、ECサイトや会社全体のWEBメディアでもある『ヒトとモノとウツワ(https://taisetsu.united-arrows.co.jp)』。<ユナイテッドアローズ>が大切にしていることを3つの観点から切り取って特集しているコンテンツなのですが、ここでは詳細にサステナブルについても語れるので。きちんと裏付けをとったものを、なぜこれがサステナブルなのか、どこが環境に配慮されているのか、地道に発信しています」

店頭ではお客様に商品を気に入ってもらうのが一番!

「確かに環境に対する意識の高い方は増えてきましたが、サステナブルかどうかは、お買い物するうえでのプライオリティは決して一番ではないと思うんです。ファッションブランドである以上、気に入ってもらえるものを提供したい、そしてそれが、地球環境に配慮されていたらいいですよね。素敵な商品で、かつ、環境にも配慮されたもの。結局、在庫を残してしまったらサステナブルの意味がないし、どんなに環境に配慮していてもお客様にささらないと、私たちの自己満足になってしまう。そこのバランスをとっていくのが重要だと感じています」

2020年にローンチ!
サステナブルな新ライン
「Tanacana(タナカーナ)」

「そんな中、新たなラインを立ち上げました。去年の2020年7月展開からスタートしたんですが、<アメリカーナ>というブランドさんとの協働で、デイリーユースしやすいウエアを展開しています。ラインの<Tanacana(タナカーナ)>という名前、実はこれ、私の名前が田中なので、<アメリカーナ>さん公認のパロディなんです(笑)。楽しみながらやらせてもらっていますが、モノづくりは皆さん真剣! 基本スタンスとして、環境に配慮した素材を選ぼうと、インドのオーガニックコットン『ブルーサージコットン』を使っています。インドでは遺伝子組み換えのコットンを生産してきた背景があるんですが、そういった一般的なインドの綿農家の平均寿命っていくつだと思います? 35歳前後だそうです。 農薬散布が人体に与える影響って恐ろしいですよね。私たちが普段身にまとっているコットンが、適正なものではない、誰かの犠牲のうえになりたっているという事実を知ってしまって。少しでも農家への人的被害の少ない栽培方法で育った素材でモノづくりをしたい、そう思って『ブルーサージコットン』を選びました。

次のコレクションでは、さらに新たな挑戦をしていて、縫製工場もバングラデシュでお願いしました。バングラデシュって、貧困問題が深刻なんですよ。若い女性が物乞いするような状況で、圧倒的に雇用が足りてないんですね。だから、託児所が工場内にあるような女性の労働環境が適切なところで縫製をお願いすれば、雇用を生むことにもなるし、私たちにとっても原価が抑えられるし、循環して、みんながハッピーになれる! そんな思いで皆さんとモノづくりをしています」

生地の破棄量を減らすために。
残反から作ったエコバッグ600円(税込)が好評!

「今年の2月から発売になったエコバッグがお客様から好評で。いわゆる残反生地、製品にするために購入したんだけど余らせてしまった生地を使用しています。通常だと廃棄処分して、燃やしてしまうところをエコバッグとして活用しようと始めました。携帯しやすいように、小さく簡単に折り畳める仕様なんですが、広げると靴箱なら軽く入るくらいの大きさで、お店で購入した商品なんかも難なく入りますよ。また、1点1点、デザインが違うので、森を守るイエティをプリントした可愛いものや、イラストなしのシンプルなものまで、家族皆さんでご使用いただけると思います。店頭限定なので、ぜひお店でお求めください!」

目指すべきサステナブルな社会へ向けて、継続こそが大切!

「これまでブランドが取り組んできたことをきちんと継続していくことが大切なのかな、と思います。良い商品を作って、社会貢献して、自分たちのビジネスとしても成功すること。ブランドを愛してくださるお客様にとっても、ブランドが存続することがハッピーじゃないですか。それって、たぶん、地球という大きい母体があるうえでの話なので、バランスをとって永続していきたいですね。それこそが、私たちがかかげた“22世紀の子どもたちへ”というスローガンにもつながることだと思っています」

UNITED ARROWS green label relaxing

UNITED ARROWS green label relaxing
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  • エコバッグ600円(税込)

商品を作る際に余った生地を活用したエコバッグ。店舗でのお買い物や普段の生活にもおすすめ。店頭限定販売!

  • <タナカーナ>パイル フードプルオーバー8,800円(税込)パイル ナロースカート7,700円(税込)

5月中旬発売予定の<タナカーナ>の最新コレクションから。お家でのリラックスタイムや、ちょっとそこまでのお出かけにもぴったりなワンマイルウエア。