SOCIAL GOOD



LUSHラッシュ

100%ベジタリアンキッチンから、フレッシュなハンドメイド化粧品を届けてくれる<LUSH>。
思わず人をハッピーにするカラフルなアイテムや心地いい香りの背景には、
“環境や社会にポジティブなインパクトをあたえたい”そんなブランドの真摯なストーリーがたくさんつまっていました。

お話を伺ったのはこの方

小山大作LUSH
Daisaku Koyama

入社7年目のPRマネージャー。商品だけでなく社会に向けてポジティブなメッセージを発信できる<LUSH>が天職とか。ふだんから<LUSH>の風呂敷をかばんに忍ばせ、エコバッグとして活躍させている。

目指すのは、人と動物が共存するこの地球もふくめてハッピーな状態になること!

「もともと<LUSH>は、1999年に6人の共同創立者によってつくられたのですが、みんな同じ思いを持って立ち上げたブランドなんです。それが、”人と動物が共存するこの地球も含めてハッピーに暮らせる社会にしたい、それをビジネスを通じて実現していこう!”というもの。なので、いまのようにSDGsが注目される以前から、環境や社会に対してどうポジティブなインパクトをあたえていくか、ということを意識してきました。いまでは、これを私たちは“コスメティックスレボリューション”と呼んでいるのですが、原材料の調達からお客様の手に届くまで、すべてのサプライチェーンにおいて取り組んでいるので、お話できるストーリーがたくさんあるんです。今回の取材でも、どれをご紹介しようか迷ったくらいです(笑)」

商品のパッケージって本当に必要?全体の約6割を占めるネイキッドアイテム

「いま目の前にある、石鹸のような商品。じつはこれ、シャンプーなんですよ。他にもマッサージオイルや美容液なんかも、このような固形になっているものがたくさんあります。理由は、使うときにごみになってしまうプラスチック包装をなくすにはどうしたらいいか?というところからスタートして、もうプラスチック容器やパッケージはなし、固形化して裸の状態で売ってしまおうと。これらの固形商品のことを<LUSH>ではネイキッドアイテムと呼んでいるのですが、いまでは全体の約6割を占めるまでになりました。液状の商品の水分量を減らして固形化しているのですが、ごみが出ないことに加えて、合成保存料を使わなくていいというお客様のメリットもあります。水分量が少ないので、バクテリアが繁殖しないんです。原材料そのものの効果を実感していただけるというのも強みですね」

ネイキッドの商品化まで10年以上!試行錯誤の連続から2016年にデビュー

「ブランドとしては、昔からネイキッドという考え方はありましたが、日本だけがそれを実現できていなかった。日本以外の国では、シャンプーバーやバスボムなどの固形商品はすべてネイキッドで販売しているんですよ。日本の法律で、商品に原料表示を添付しなければいけないと決められていますが、パッケージをつけなきゃいけないというルールはない。なのになぜか、パッケージを1枚介して、その上に原料表示を貼るというのが当たり前になっていた。この当たり前を疑ってかかる、というところからはじまり、ネイキッドの状態で販売できるようになるまでに10年以上も要しました。現在では商品に直接原料表示のシールを貼っているのですが、最初はタグのようなものを商品に埋め込んだり、行政の方とご相談しながら試行錯誤の繰り返しでした。また、このシールも大変で。剥がれてしまったら販売できないので、剥がれてはいけない、だけどなかなか剥がれないと、お客様が使うときに困るのでそれもよくない。しかも商品の質感によって粘着度が違うので、アイテムごとに粘度を調整して…。<LUSH>には約600以上の商品があるので、その大変さはおわかりいただけるかと思います」

本当にお客様に受け入れてもらえるのか?しっかり説明することで不安を払拭

「2016年に完成したものの、お客様に受け入れてもらえるのか、どんな反応をされるのか、正直不安でしたね。ところが蓋をあけてみると、意外なほど好意的な声が多かった。やはり最初は驚かれたようですが、理由を説明すると、『いまの社会の流れだから当然だよね』と理解してくださったのです。ショップスタッフがしっかり説明すれば、お客様にご理解いただける。そういった意味でも、<LUSH>にとって、お客様と直接会話ができるショップや販売スタッフの存在は大きいです」

広告をいっさいださない<LUSH>にとって、ショップこそがメディア!

「化粧品業界では、パッケージと広告に最もお金をかけるのが通説ですが、<LUSH>はそのどちらもやりません。パッケージにお金をかけない、広告をいっさいださないのがポリシーです。その代わりに、ショップこそが商品の魅力を発信してくれる最大のメディア、スタッフこそが広告塔だと思っています。ここで商品のことはもちろん、その背景にあるストーリーもご説明するというのが私たちのやり方。もちろん、おしつけることはしません。ネイキッドアイテムだけではなく、リキッド状の商品選択肢もあることを説明したうえで、どちらを選ばれるかはお客様の自由です。ただ、商品をつくる責任としてストーリーをお伝えすることが、何かを考えるきっかけになっていただけたらいいなと思っています。化粧品を買いに来たつもりが、お店を出るときには、プラスチックごみや、動物実験についてちょっと考えていたり…。<LUSH>のスタッフはみんなフレンドリーなので、小難しい地球環境の話も、会話をしながらだと自然と入ってきますよね。ショップを通じて、ポジティブな変化をつくることができると信じています」

容器入りアイテムは、すべて100%リサイクル。
店頭での回収ならフェイスパックをプレゼント

「パッケージフリーのネイキッド以外のアイテムは、すべて100%リサイクル容器を使用。透明のペットボトルタイプや、黒い容器などいろいろありますが、どの組み合わせでもいいので空の容器を5個持ってきていただくと、お好きなフレッシュフェイスマスクと交換しています。そうすることで、お客様が購入された容器がこちらに戻ってきて、それをリサイクルして、また店頭からお客様の元へ。お客様と<LUSH>の間で循環している、サーキュラー・エコノミーができているんです。2020年は、この容器回収プログラムによって、21トン分の容器を回収することができました。日本は約3割の回収率で、これは全50カ国ある<LUSH>の中でも、ナンバー1!お客様のご協力のおかげです」

地球環境を守っていく活動は、
商品の原材料を考えれば当然のこと

「パッケージや広告にお金をかけないぶん、原材料にはこだわっています。よく創立者のひとりが言うのですが、『グローバルな化粧品ブランドの中で、もっとも利益率が低いのはうちだろう(笑)』って。お客様の肌に一番影響するものだから、新鮮な野菜やフルーツをはじめとする食べられる原材料をたっぷり配合しています。例えば、保湿成分にはカカオバター、シアバター、アルガンオイルなどの天然のバターやオイルを、また、米粉やアーモンド、あずきなどをスクラブに使うなどして、製造方法もいたってシンプル。香料が入っていなければ食べられそうなくらいです(笑)。野菜やくだものなど、自然のめぐみこそが<LUSH>の商品の最大の特徴なので、地球環境を守っていくのは当然のこと。マーケティングでも何でもなく、私たちのビジネスの存続につながる。だから本気で取り組んでいるんです」

サステナブルのその先へ。
さらに加速するリジェネレイション(再生)

「私たちがいま力を入れているのは、リジェネレイション(再生)という考え方。ひとことで説明すると、サステナブルの先です。持続可能という意味を持つサステナブルだけでは、いま私たちが直面している気候問題をはじめとするさまざまな環境問題は解決できません。もうこの地球には時間がありません。持続可能な行動はもはや当たり前のものとして捉え、何か新しい価値を創出したり、物事をよりよい状態にすると言った考え方や行動こそがいま私たち人間に求められています。そのリジェネレイションを体現した企業の取り組みの一例としてご紹介したいのが、渡り鳥プロジェクト。世界中を飛ぶ渡り鳥を追っていくと、本来の渡り鳥の休憩地点だった場所やルートが人間によって環境が破壊されてしまっていることが見えてきます。日本でも、サシバという絶滅危惧種の渡り鳥を守るために、里山再生プロジェクトが始まりました。衰退の一途をたどる里山は、多種多様な生物と人が共存できる場所。サシバが戻ってこられる環境をつくることによって、生態系そのものの再生を目指し、そこで取れたお米や植物が<LUSH>の商品の原材料にもなり、その地に住む人の雇用や、コミュニティの再生にもつながります。持続可能なだけではない、プラスアルファの変化を生むリジェネレイションを加速させることが、自然のめぐみを享受する<LUSH>の使命だと思っています」

LUSHに来ると、気分があがる!
優しい気持ちになれる、そんな場所を目指して

「<LUSH>のポップなデザインや色、香りには、人をハッピーにする力がある。ショップに来ると、なんだか気分があがる、楽しくなる、地球環境に思いを馳せて優しい気分になれる、そんな存在でありたいと思っています。お客様には難しいことを考えず、<LUSH>の商品を楽しんで使っていただければそれで十分。使うだけで、何かいいことにつながっているのですから」

LUSH

LUSHのおすすめアイテムをチェック

出店施設
  • 「ノット ラップ」風呂敷460円〜3,000円(税込)

他の商品に劣らずカラフルなテキスタイルがかわいい、<LUSH>の風呂敷。3点を結ぶだけでエコバッグになったり、ヘアアクセサリーなどのファッションに活用するのもおすすめ。素材もオーガニックコットンやペットボトルからつくれたものなどエココンシャス。興味をもったら、お店でぜひ使い方を聞いてみよう!

  • 上:「パミスパワー」フットソープ710円(税込)
  • 右:「素足のTブレイク」フットパウダー1,050円(税込)
  • 左:「火山マスク」フットマスク1,350円(税込)

そろそろ素足にサンダル、そんな季節の到来!その前に、入念なフットケアでつるつるの足を手に入れよう。軽石のフットソープで角質をオフ。気になるにおい対策には、フットパウダーがおすすめ。フットマスクで、毎日のお疲れ足もすっきり爽快!

  • 右:「ティーツリーウォーター」化粧水 (100g)1,280円(税込)・(250g)2,500円(税込)
  • 中:「抱擁の満月」ソリッドフェイシャルオイル1,500円(税込)
  • 左上:「天使の優しさ」洗顔料 (100g)1,420円(税込)・(250g)3,470円(税込)
  • 左下:「ビューティ スリープ」フェイス&ボディマスク (125g)2,100円(税込)・(315g)4,000円(税込)

自然の恵みを直接肌に届けるスキンケア。洗顔のあとは、化粧水で肌をさっぱり清潔に。保湿には固形タイプ、植物由来のバターやオイルでしっとりと。たまのスペシャルケアには、天然スクラブ入りマスクをどうぞ。ボディにも使える優秀アイテム。