• HOME
  • SKILL
  • プロに学ぶファッションケア 自宅でできる裾上げ・お直し編<監修:羽明貞治さん>
SKILL

プロに学ぶファッションケア
自宅でできる裾上げ・お直し編
<監修:羽明貞治さん>

2018/08/17

「合わせる靴を変えたら裾の長さが合わなくなってしまった」、「すぐに履きたいから今すぐ裾上げしたい」、「長く愛用したいから手を加えたい……」など、ちょっとしたお直しが自宅でできたらとっても便利。知っていると差がつく「パンツの裾上げのやり方」と、いざというときに自分でできる「お直しの仕方」を学びましょう。

アーティストの衣装製作を通してデザインと古着リメイクを学び、自身のブランドを立ち上げ、海外ファッションブランドの日本進出に携わるなど、服飾業界に精通している羽明貞治さん。今回はそんな羽明さんに多種多様な洋服のお直しやリメイクの技術を、自宅でできるようにアレンジしてレクチャーしていただきました。

ウエスト位置を合わせる

股下の長さのみで決めてしまうとパンツのサイズ感やシルエットによって着用時の裾丈が変わってしまいます。そのため着用して調整するのがマスト。ベルトをして履く予定なら、ベルトを付けてからウエスト位置を合わせましょう。

合わせるシューズを選ぶ

スニーカーやフラットシューズに合わせるか、ヒールのあるシューズに合わせるか、またシューズの甲上部に裾が軽くふれるくらいかなど、どんなスタイルで着用するかを決めましょう。基本的に細めのパンツはジャスト~短め、太めのパンツは長めに履くとキレイに見えます。

丈を決める

ウエスト位置とシューズが決まったら、鏡の前で丈を調整します。このとき測るのは片足でOK。脇線、前、後ろを留めて、仕上がりイメージを確認しましょう。クリップで留めると、生地を傷付けたり穴を開けることがないのでおすすめです。

生地によっては洗濯すると縮むものがあるので、裾上げをする前に一度洗いをかけるとより正確に仕上げることができます。また、裾に向かってシェイプしているテーパードシルエットのパンツは、裾上げをする際に縫いしろが足りなくなるので、脇線を開く必要があります。自宅でお直しをするとシルエットが崩れてしまう可能性があるため、購入時に裾上げを依頼するなどプロにおまかせするのがベターです。

丈詰めする長さを測る

折り返した脇線と表面の脇線がしっかり合っていることを確認します。留めておいたクリップの位置が脇線と前後で長さが異なる場合、脇線に揃えると失敗が少ないです。

縫いしろを約1cmとり、ステッチ幅はもともとのデザインの幅を参考に計り、丈詰めする長さを記録します。裾上げ後に再び丈を伸ばす可能性がある場合は、縫いしろを長めに残しておいてもOK。

裾のステッチをほどいた状態。この後、アイロンをかけて折り目を伸ばし、生地をフラットな状態に戻します。

ステッチ幅、縫いしろ、切り落とす長さを決める

先ほどの丈詰めする長さを基準に、折り返すステッチ幅を計り、縫いしろと切り落とす位置にガイドラインとしてチャコペンで線を付けていきます。このとき生地が動いてしまわないように、マチ針で留めて丁寧に。

今回のステッチ幅は3.5cm。下から切り落とす位置、縫いしろ1cm、仕上がり位置のガイドラインが付きました。

裁断する

余分な生地を裁断します。切った裾はパンツの破れやポケットの補修などにも使えるので、捨てずにとっておいても良いでしょう。

アイロンをかける

縫いしろ、仕上がり位置の順番にアイロンをかけてプレス。ガイドラインが見づらい場合はパンツを裏返して、ラインがずれないように折り目を付けていきます。

縫いしろにアイロンをかけた状態。しっかりプレスしましょう。

縫製する

ミシンで縫う場合、脇線を揃えて生地を整え、返し針を入れて縫い始めます。左手で折り目を確認しながら、右手で生地を軽く押さえましょう。伸縮性のある生地は、引っ張りすぎると伸びてしまうので力を入れすぎないように注意を。

手縫いの場合は、まつり縫いで。生地をすくう距離は狭くすればするほど強度は増しますが、表面に手縫い糸がひびくの生地に合わせてください。約1cm幅が基本です。

出来上がり。手縫いではステッチが目立たないので、よりキレイ目な印象に仕上がります。

裾の一部分がほつれてしまったら

アイロンの熱とプレスで布地が付く、両面接着型のテープで留めるのが便利です。ただし、洗うとテープは取れてきてしまうので一時的な処置として。ほつれてしまったら、まつり縫いをするのがもっとも良い方法です。

ニットの糸が出てしまったら

表面に飛び出てしまった糸は、内側から引っ張って隣や上下の糸に紛れ込ませればOK。編まれているので糸は切ってしまわないように気をつけましょう。

布帛の破れには

大きく破れてしまった場合は、同じ布地や似た生地を張り合わせるか、ワッペンなどでリメイクするとオシャレに仕上がります。

※布帛……糸を編んでいるニットに対して、タテ糸とヨコ糸とで織って作られている生地のこと。一般的なYシャツやデニムなどに多く使われている。

PROFILE

羽明貞治 | Sadaharu Hakira
エイチエス株式会社 代表取締役/デザインプロデューサー

服飾専門学校を卒業後、アーティスト衣装製作を通しデザインと古着リメイクを学ぶ。その後、ストリートブランドの立上げに関わり、海外ブランドの「kitson」「TOPSHOP」「FTC」等の日本進出に携わる。レディースブランドのプロデュースを経て2010年に独立。アトリエを開き洋服のデザインだけでなく下着、雑貨、洗剤等のデザインを請け負う。2019年に自社シャツブランド「after5shirt」をスタート予定。